みなさん、こんにちは!
ここ数日 寒冷前線の影響で、肌寒い日があったり 爽快な秋晴れがあったり、と
乙女心と秋の空、を そのまま空に描いたような天気が続き、
楽器の湿度管理のみならず、自分の身体や心のコントロールも 難しい日が続いていますね。
さて、そんな時こそ
ボウイング が 有効です
ある程度弾けるようになってしまうと、どうしても おろそかにしがちな・・・?!(笑)
しかし、ヴァイオリンの基本中の基本、初めて習ったあの日、に これに苦労しなかった方はいないと思いますけれど、
こういう気候時節の時こそ、
その初心体験を思い出し、是非 冷静に 貴方の素の音を探しながら、楽器を鳴らしてみてください。
ただ、漫然とボウイングをしていても、意味がハッキリと見いだせず 眠たくなったりしてしまう、
ということも 多いと思います。
なので、そこは是非 意味 を 理解してやって頂けたら、と思い
今日は それを書こうと思います。
自分で どんな音を望んでいるのか、具体的な音色のイメージと 今出てきている音の現実の 両者をよく聴き分け捉えること。
・過去の巨匠の音色には 素晴らしいヒントが沢山ありますから、日頃から チェックしておくのも 大事なことだと思います。
・過去に弾いた楽曲のフレーズ中で、自分が本当は出したいのに出せなかった音色、あの曲のあの箇所、を イメージすることも 具体的で いいですね。
・頭の中のイメージだけで弾く時間、実際の音だけを冷静に聴いて弾く時間、両者を合わせて弾く時間、…順を追って難しい作業になるので、慣れていないうちは この三つの時間を意識的に 明白に分けて弾く必要があると思います。
ボウイングとは、呼吸であること を 意識する。
・弓の速度は 息の速度とリンクさせることで 狙うべき音色ごとに変化します。(…息は、「生き」でもありますし、「活き」でもあるのです)
・吐くこととダウンボウ―吸って止めることでアップボウ、だったり あるいは変化球で あえてその逆をしたり(笑)、
テンポ感を60台後半から70前半あたりのゆっくりなもので 深い息をしたり、
あるいは 快適な子供時代の気分に帰って、少し早めのテンポでしたり、
または、4拍子のカウントではなく、3拍子や 8分の6の意識で やってみたり。
・もちろん、右手の形が やわらかく そっと、そして 弦を弓が直角に擦る、という最低限の機能的な運動をすることを妨げない ということを 守らなくては話になりません。
・意味のある呼吸は、意味のある姿勢からしか 出てきません。望むべき音色に 最も適切な体重の置き方、体勢、の関係を 捉えるように 頭頂からつま先まで色々気にして やってみましょう。
息(生き・自らの心)と音色、の関わりをもつ そのボウイング時間そのもの を 大切にする。
・
自分は何を求めて 楽器を弾こうとしているのか、時にはゆっくりと 心の奥にまで 問うてみましょう。
・吐く息、吸う息、に それぞれ 自分のイメージを広げるような 何かの映像や色を 組み込むと、音に変化が出ます。…私は ニュートラルなボウイングの練習時には、吐く時は足を意識してアースし、水色を、吸うときは 頭頂を意識して 宇宙からの金色や銀色のエネルギーを、などと イメージしています。
・息をして 酸素を取り込んで、私の身体の中の細胞は 今 どんな働きをしているのか、身体の中の7割と言われる水は、何を感じて今振動しているのか、などを考えて それを示す結果としての 今出てきている音を聴く、というのも とても効果的だと思います。ボウイング=身体の中を知る聴診器、ですね(笑)
・呼吸法の訓練でもあるので、吐く時には腹が空っぽになって苦しくなるくらいしっかりと 口から全部吐き出す、吸うときには自然と取り込める量を 鼻から(口を閉じて)腹に戻して取り込んだ後、そのまま弓元まで腹で支えて我慢する、という 腹式の方法も 非常にお勧めです。
こうして書き出すと、ヨガのような 呼吸法、あるいは 瞑想のようなヒーリング的作業 とのミックスの行為だな、と思いますが、
これ…ボウイングをすると、楽器との関係が 親密になります。
そして、開放弦をまんべんなく鳴らすことによって、楽器も 響きを取り戻します。
そしてそしてもちろん、ですが
自分の身体や心も、整います。
面白いことですが、レッスン時に 生徒さんの楽器をチューニングで預かるたびに、その生徒さんが
どんな練習を一週間して来ていたのか、が 先生には 判るものです。
何故なら 楽器が その生徒さんの練習音で「調整」されているからなのです。
そしてそれが、チューニング、という ただ 基本的なボウイングをするのと近い作業の時にこそ、見えるのです。
ただ、この生徒さんが一週間の間にした調整、がどうなっているかによって(笑)
…つまり、日頃の練習で 解放弦の音響を無視している音程の採り方 あるいはそういう調ばかりを弾いていた場合や 右手の扱いが悪い場合 あるいは弱音器を外せない環境で弾き続けていた、等の時には、
楽器の鳴りも、悪く、時には 明らかな雑音を帯び ツヤや音の伸びが 色々な方面から失われてしまっていますし、そもそも どう弾こう、というこちら意思に対して
反応が鈍くなってしまっています。
もちろん、長く弾かずに 押し入れの奥で眠っていた楽器も、ねぼけていて、響きを得られません。これも、同じ道理なのです。
そして、チューニングでその楽器の鳴りを知ると、
その生徒さんの一週間の心の動きも、どんな練習をして来ているのか、という点から ある程度 読めてしまう、という訳ですね!。。。
かのガラミアン先生も、ご自分の優秀な生徒たちが コンサートステージをした後には、直後のタイミングに、きちんと ボウイングのレッスンを施したそうです。 …ステージでバリバリとなん夜も コンチェルトを弾きこなす ソリストな生徒たちに対し、本番後 すぐにそのレッスン、なのです。(笑)
ボウイングは 常に整えていないと、どんなに上手い人でも 乱れる時には乱れるものなのです。
…おわかりですね、そう、それくらいのレベルになろうと、「ボウイングのためだけの時間は 必要」だし、
精神的な面なども 楽器自体の響きとして ボウイングには出る(聴こえる)わけですから、
逆にいえば そのくらいのレベルの人だからこそ、 沢山のお客さんに聞いて頂くためには なおのこと
ボウイングのチェック⇒楽器と自分がニュートラルな状態に戻る行為、が重要になる、ともいえるのです。
必要だ といわれる基礎練習には、それなりの 深い 様々な意味合いが その行為自体に 在るのですネ。
ボウイング、眠たくなっている場合じゃないのです。(笑)
意識すること、が 練習、人間の行動、には とても 重要なことです。
意味あるボウイング練習、では もしかしたら 自分の素 に出会う行為でもあり得るわけですから。
そうそう、ハイフェッツが素敵な言葉を残しています。
「芸術家には 闘牛士の精神、ナイト・クラブのホステスの活力、仏教修道僧の集中力 が必要だ。」
ボウイングという行為には、これを そのまま あてはめることも出来ますね。
もちろん、今日は眠くなっても良い、そんな気持ちで弾こう! それも、そこには 意味がありますから
もし そうしたかったら、ちゃんと そのつもりで
今日は眠たくなっても良いつもりで弾く、
あるいは、今日は疲れているの、楽器さん 私の話を聞いて!、あるいは
地面に疲れを全部流しちゃえ!
…etc と(笑)・・・「意識を いつも はっきりと 抱いて」…!
さぁ、綺麗な秋の青空の元、夏の湿気疲れをとってあげるつもりで 楽器を鳴らして、
一緒に歌ってあげましょう。。。
そうそう、この季節 ちょっとうたた寝、は気持ちが良いですけれど
その際には 風邪をひいたりしないよう、是非 気を付けてくださいね
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さて、秋のシーズンとなり、ヴァイオリンを習いたい、というお問い合わせも出てくる季節となりましたので、
以下 現状の募集ご案内をさせていただきます。
【名古屋教室】
月1~2回ペースの大人の方(日程は都度随時相談、時間帯は昼間)…1名
毎週ペース(子供さん) 現在定員です。どうしても!という方のみ、ご相談ください。
【三ヶ日教室】
土曜日または日曜日(時々によって変更します)
ぎりぎりではありますが、ペースなど ご希望内容によっては あと一名様 もしかしたら 可能。ご相談ください。 ←超満員状態になりました。ごめんなさい。